あおば法律事務所
弁護団の発表資料

与党PT案による不当な幕引きを許さない臨時総会決議

国民の皆様へ

2007(平成19)年11月4日

与党PT案による不当な幕引きを許さない臨時総会決議

 平成17年10月3日の第1陣提訴以来、私たちは、水俣病問題の最終全面解決のためには、平成16年10月15日の水俣病関西訴訟最高裁判決を踏まえた司法解決以外にないと考え、勝利に向け、着実に闘いを進めてきました。
 そして、正当な解決のあり方として、次の点を繰り返し求めてきました。

1 チッソ、国、熊本県の法的責任に基づく解決であること
2 水俣病被害者として認める解決であること
3 次の3本柱の正当な補償による解決であること
(3)司法基準による賠償一時金(450万〜850万)
(2)医療費自己負担部分の支給(医療費の無料化)
(3)療養手当(これまでの救済策と同程度)

 ところで、本年10月26日、与党水俣病問題に関するプロジェクトチームが採択したとされる救済策案(与党PT案)では、救済対象者に該当するか否かを公的診断のみで判断するとしている点が最大の問題です。そこでは、被害者の症状を、医学的に正しく認める保証はありません。与党PT案は、環境省が今年実施した調査結果を前提とし、予想救済申請者数に見合わない予算額が報道されていることに鑑みれば、「公的診断」を盾にした、予算に合わせた患者の大量切り捨てを前提としているとしか考えられません。すなわち、与党PTには、水俣病被害者をもれなく救済する意思はないと言わざるを得ないものです。
 また、救済案の中身としても、医療費は支給するとしたものの、療養手当はわずかに月1万円とされ、一時金に至っては、最高裁判決を完全に無視し、150万円という低額補償で水俣病問題の幕引きを図ろうというものです。これでは到底法的責任に基づく解決と評価することは出来ません。
 さらに、救済策自体に期間制限を設けるだけでなく、新保健手帳の申請受付にも期限を新たに設定することは、私たち司法による解決を求める被害者の裁判を受ける権利を侵害し、しかも環境大臣の私的諮問機関「水俣病問題懇談会」が提言した恒久的救済策を策定するどころか、これに完全に背を向けるものです。
 与党PTの目指す被害者切り捨てによる幕引きでは、水俣病問題の最終解決にはなり得ないことが明らかになった今、司法解決を求めた私たちの方針が、歴史的に正しかったことの確信を深めました。私たちは、こうした与党PT案による水俣病問題の不当な幕引きを許さず、正当な補償による全員救済を目指し、断固として闘い抜くことをここに宣言します。 以上、決議します。

水俣病不知火患者会
ノーモア・ミナマタ国賠等原告団
ノーモア・ミナマタ国賠等弁護団

以上