あおば法律事務所
弁護団の発表資料

司法の場における解決を求める集会宣言

             集会宣言(案)

 2004年10月の水俣病関西訴訟最高裁判決は,水俣病発生,拡大についての国,熊本県の責任を認めるとともに,それまでの行政認定基準より幅広い基準で水俣病被害者を救済しました。
 この最高裁判決に勇気を与えられた水俣病被害者は,行政認定申請や新保健手帳の交付申請に立ち上がり,現在,その数は約3万人にものぼります。
 2005年10月,私たちは,水俣病被害者としての正当な救済を求め,裁判に立ち上がりました。
 私たちの裁判は,高岡医師の証人尋問を終え,いよいよ第1陣原告について,結審,判決が近づいています。
 また,新たに裁判に立ち上がる方々も後を絶たず,水俣病被害者救済特別措置法が成立した後も,第17陣として69名の方々が提訴に踏み切り,原告数は2000名に迫っています。
 一方,本年7月8日,政府与党と民主党は,十分な審議も行わないまま,水俣病被害者救済特別措置法を成立させました。
 しかし,同法は,水俣病を引き起こした加害企業であるチッソ株式会社を分社化により免責し,被害者救済の内容については,患者切り捨ての厳しい行政認定基準である昭和52年判断条件を,判決で何度批判されても変えようとしない環境省が決定するというものであり,加害者のための法律であることは明らかです。
 そして,7月16,17日に朝日新聞に掲載された環境省環境保健部長の発言から,環境省が同法に基づく救済措置の内容を決定する以上,被害者が大量に切り捨てられることは明らかです。
 私たちは,このように加害者による,加害者救済,被害者大量切り捨てにつながる法律が成立したことを,断じて許すことはできません。
 私たちは,同法に基づく,加害者からの押しつけによる水俣病問題の強引な幕引きを決して認めることはありません。
 私たちは,同法が,決して水俣病問題の全面解決につながらないことを確信し,引き続き司法の場での解決を求め,全ての水俣病被害者の正当な救済を実現させるべく,一致団結して最後まで闘い抜くことをここに宣言します。

2009年8月9日



             水俣病不知火患者会        
             ノーモア・ミナマタ国賠等訴訟原告団
             ノーモア・ミナマタ国賠等訴訟弁護団